甲状腺良性腫瘍
腺腫様甲状腺腫
甲状腺のしこりの大部分が、この腺腫様甲状腺腫で、良性のしこりです。
小さいものは、特に治療は要しませんが、気管圧排により気管が狭くなっている、整容的に目立つもの、鎖骨や胸骨の下の縦隔と呼ばれる部分に大きく進展する場合は、手術を考慮します。
濾胞腺腫(ろほうせんしゅ)
良性腫瘍ですが、悪性の濾胞がんとの鑑別が困難です。
濾胞腺腫(良性)と濾胞がん(悪性)の細胞を細胞診検査で区別することができないのです。
よって、濾胞性腫瘍(濾胞腺腫と濾胞がんの総称)が疑われる場合は、診断と治療を兼ねて、手術が推奨されます。
手術を行う明確な基準は定まっていないので、細胞診所見、大きさ、形状、腫瘍マーカー(血中サイログロブリン値)、経時的な増大傾向などを総合的に判断して、手術のタイミングを決定していきます。